事故を減らすには


業務中の事故による損失


 交通事故によって発生する損害には、直接金銭を支出する直接損害と、目に見えない損害である間接損害があります。直接損害ばかりに気をとられがちですが、間接損害も大きな影響があり、特に重視すべきは人件費の損失です。
社員の負傷による【営業上の機会損失】や【現場での業務効率の低下】などは、会社の経営にも影響を与え、中でも人件費が高い社員の時間ロスは、大きな損害と言えます。


 また、被害者への直接損害(賠償)は任意保険で賄えたとしても、保険金を受け取ることにより、次年度の保険料割引率が低下することがあり、結局損害が発生することがあります。
思いがけず事故を繰り返してしまった場合、多年にわたって大きな損害を与えることになってしまいます。

業務中の事故の特徴


交通事故は、企業や社員にとってなんのメリットもありませんが、現実として日々発生しています。
では、どのような事故が多く、どのような特徴があるのでしょうか。

発生件数が多い


業務中の交通事故の中で、一番多く発生しているのが『バック事故』です。
全体の35%を占めています。
バック事故のうち、72%は駐車場内で発生しています。
多発するバック事故を防止するには、『停まる、確認する、やり直す』という意識づけをする必要があります。

事故形態別発生状況


被害額が大きい


業務中の交通事故の中で、『追突事故』が被害総額の半分を占めています。
追突事故が会社の任意保険料を左右してしまいます。
損害の大きい追突事故をしないためには、車間距離の誤差を認識するなど、ポイントを絞った指導が効果的です。

事故形態別被害総額


人身事故率が高い


事故全体における人身事故の発生率は11%ですが、『出会い頭事故』における人身事故の発生率は41%であり、事故形態別では最も高い割合となっています。
バック事故と同様に、停まることや、確認することが、出会い頭事故の防止につながります。

事故形態別人身事故発生状況


注: 上記分析データは、3社(1,000人)過去5年間データを分析したもので、駐車場でのポールに衝突した等の物損事故も含んだものです。

支援チームからのメッセージ


自社の中に、何度も事故を起こす社員が何人いるでしょうか。
 企業間、社員間を比較してみますと、そこには事故発生率の格差が存在します。
 

 この格差は 企業』『社員の安全意識の差 であるといえます。

 安全意識が低いほど事故発生率は高くなるのです。 
事故発生率を減少させるには、安全意識の向上が必須です。


『企業』と『社員』の安全意識度を高めるために、 企業ぐるみの交通安全対策 を行いましょう。